嘆願書 その1 <復興政策の基本理念>

平成23年3月28日
内閣総理大臣 菅 直人 殿

嘆 願 書

3月11日に起きた東日本大震災は、福島原発の損害事故を招き戦後最大の災害になっています。今、国民の願いは、国難を解決し全世界に迷惑をかけないような復興政策のできる体制づくりです。その為に、全党一致型で災害復興一本に絞った政策の決定ができる災害復興委員会をつくり、日本経済の復興と、二度と同じ悲劇を繰り返さない復興政策のお願いを申し上げます。

  1. 復興のために増税及び赤字国債をこれ以上発行しない。 現予算案を凍結し、国民全員で震災の痛み分けをする意味で 福祉、地方交付金、国債費、公務員給与など総予算92兆円から10%カットして、 復興費9兆円を捻出し、1年間実施する。
  2. 被災者の経済的負担を少なく住宅再建を行うため、 建設費用は建設国債とし、その支払いを100年間に分割して行う無利子融資とする。 元本は赤字国債と違い建設国債の為、1年に1%ずつ100年で全て返済される。 その為に、100年以上住み続けることができる長寿命型住宅の建設が必要となる。
  3. 建設する住宅は二度と津波被害を起こさないために、 津波に対して無力な木造や鉄骨造を建設せず、 重量が重く杭を打ち、津波の押し流しに対抗できる中層の鉄筋コンクリート造の建物とする。
  4. 土地権利はそのままで5、6世帯分を合筆し、住宅建設を行い、被災者は利用権を受ける。 公団住宅や分譲マンションのような箱型の集合住宅と異なり、 1フロアに1世帯の中層の集合住宅を建設することで、 戸建住宅に住み慣れた高齢者も違和感なく、復興住宅として津波に強い建物に住み替えられる。 (※当社実施例「アトリエ大濠」)
  5. 土地を集約し集合住宅にすることで、建物周辺に植栽や駐車場、公共空間をつくる空地が生まれ、 景観を保全した住みやすい街として復興を行う。 (※当社実施例「ガーデンヒルズ浄水」)

 

福永博建築研究所 所長 福永 博

提案の具体的実施例

※「アトリエ大濠」:1フロア1世帯の鉄筋コンクリート5階建集合住宅の当社実施例

※「ガーデンヒルズ浄水」:

土地所有者の異なる敷地に空地を取り景観を保全した当社5棟実施例(高さ15m、40%/150%)。
コンクリート共同住宅でありながら戸建住戸とも共存できる。後方はマンション化率日本一の福岡市中央区。

 

Copyright(c) Fukunaga Architecture Research Institute Co,.Ltd